1ヶ月働いて感じた今まで働いた日本の会社との違い
と言っても経験した日本の会社は2社だし、米系もまだまだ1社目だし(特に今いる会社は他社に比べてもちょっと)、もしかしたら違う部分もあるかもだけど感じたことを書いていきます。
【理念・ビジョン・戦略】
ソフトバンクのようにこれらを超明確にして兵隊オペレーションをひたすら回す会社もあるけども、日本の会社はこれらが曖昧で社員は自分自身の言葉で語れなくて、会社が何したいかよく分からないみたいな事があると思う。
逆に今いる会社ではこの1ヶ月間はとにかく”どんな世界を創りたいか”、”どんな会社にしたいか”、”そのためにどうやって戦うのか”、兎にも角にも自分の言葉で話せるようにする事が最初のミッションだった。そのためのコンテンツが社内にめちゃくちゃ充実していた。
でもこれらが明確って事は世界の中でのポジショニングが明確且つ他と差があって語りやすいって事で、結局ちゃんと儲ける仕組みそのものが秀逸だからって所に起因すると思う。
”失敗の本質”っていう太平洋戦争での敗戦からアメリカビジネスとの違いを学ぶ本があったけど正にあれ。時にはゲームチェンジして如何にして儲けて勝つか、ゴールへの最適解を見つけるのが上手。
【タイムスケジュール】
言わずもがな日本の会社は奴隷の様に朝から晩まで働くけども、そんなワークホリックな人はまずいない(笑)
でも朝9時過ぎからお昼まで本当に無言でスタスタスターっと集中する人が多いし、これがマネージャークラスになると早朝7時頃会社に来てまだ誰もいないオフィスでみんなが来るまでに仕事を終わらせてる感じ。結局お金もらっている人が一番働いている。
仕事も大体夜6時ー7時には終わるし、その後はみんなバーに行く事はあるけどそれでもみんな家族を大事にしていてサクっと帰る。空気を読むとかないので途中で帰ってもいいし、バーでも全然コーラ飲んでOK(笑)(リトアニア出身のマネージャーだけにはHeeey!!って言われるけども)
あと家族を大事にするのもそうだけど、どんなスポーツをしているか、どんなボランティア活動をしているか、どんな事を学習しているか、余暇をどの様に過ごしているかも人の評価に関わってる気がする。
夜中まで無駄に飲んでるだけじゃダメです日本のサラリーマン!
【組織】
まだそこまで大きくない組織で縦割感はないし、自分の部署はビジネス立ち上げ中でオペレーションもやっとこさ作り上げている段階で、よくアメリカの会社で聞く様な不便さは今の所なし。これからかな?
且つ今の会社は部署をまたいでお願い事をしてもあまり嫌な顔をされないので、ちょっとアットホームな雰囲気でみんないい人だなあと感じる事もある。
ちょっとブレークダウンして自分の立場から見てみると。何かあってもマネージャーに相談したらマネージャーがせかせかどうしたらいいか社内あれこれ聞いて回答を持ってきてくれるのですごい働きやすい。
で、よくプレイヤー兼マネージャーみたいな(プレイングマネージャー?)とかいう兼務な人とか日本で働いていた頃いたんだけど、プレイヤーとマネージャーに分けた方がいいんじゃないかと思う(笑)ロールに集中できない。
”いつも色々と社内回ってくれて助かってます”とロシア人のマネージャーに伝えたら”メンバーがスムーズに仕事して結果出しやすくするのがマネージャーだから”と言っていて、マネージャーのロールを考えさせられた。
【APAC vs 日本】
基本的に日本のオフィスはナメられやすいと思う。何故かというと、
1)真面目で言われた事にしっかり結果を出すからお願いしやすい
2)お願いされても素直に聞き入れる、主張が弱い
3)英語のレベルが低く主張ができる人も限られる、もしくはしっかりと伝わらない
なので日本は都合がいいんです(笑)!やれと言ったらちゃんと返ってくる。韓国や中国は1)はまだダメだけど2)と3)については主張するし英語のレベルも日本ほど酷くないのでまた違う。
外資を渡り歩いている日本オフィスの人たちに聞いてる限りだと、他の会社でも同様にプレゼンスが低いよう。日本の大きな課題だと思うし、これからも課題なままで弱い立場である事はニュースを見てても自分の会社を見ててもなんとなく分かる。
これからの若い人たちは(自分も含む笑)ここで戦う立場になって日本のプレゼンスをあげるのが1つミッションだと思う。すごい分かりやすい母国への貢献(笑)
そのために早い段階から海外に出て、たくさん経験を積んで結果を出して、戦うポジションにつく。でもやっとこさそこが土俵に立ったわけであって、そこからがスタート。
せっかく世界のどこかで留学したり旅したり良い経験をたくさん積んでも、なぜか日本の企業に就職して日本色にどんどん染まっていって世界で戦うステージからどんどん離れていく。
名ばかりグローバル本部でグローバルとは程遠い世界で低いプレゼンスの中で言われるがまま。。。もったいなくない!?
っていう事を早い段階から自分の口で伝えられるよう、日本の大手旅行会社と話をして日本の高校の修学旅行生をオフィスに小一時間迎え入れる事になりました。毎年2万人も中学・高校生が修学旅行でシンガポールに来ているらしい!
実際は今年の秋だけど、もっとリアルを伝えられるよう自分もちゃんと経験積んで結果を出さなきゃ。じゃないと学生たちの進路に関わるような脳天にズガーンと来るものを伝えられない気がして。