シンガポール生活その23:日本企業の現地法人について

誰のために書いているかと言うと、おそらく”シンガポールの日系現地法人で働く事になったけど若しくは働こうと思うけど実際の環境はどんなもんなんだろう?”な人向けかと思います。
ちょっと批判的に見えるかもだけど現実は現実として書いた方がいいと思うので、出来る限り生々しくまとめたいと思います。
でもたかが2年の自身の経験と知人・友人らとの会話の限りで相違がたくさんある可能性もあるかもなので、生半可ぐらいで読むのが丁度いいかもしれません。

1)前提:シンガポールにある現地法人の立ち位置
世界各国に拠点を展開し会社全体として成長してくると各世界の地域にある程度権限移譲を行い各地域の地域統括拠点が域内各国を管理する形になっていきます。
シンガポールはASEAN域もしくはAPAC域の統括拠点になる事が多く、法人税・ロケーション・英語環境・治安などなど幾つかの背景が主かと思います。
日本の企業の場合は日本が本社なのでASEAN統括拠点として機能するのですが、なんだかんだでインドからニュージーランドまで+αで及んでいる事もあり、かなりの広域。

2)現地法人の組織の中は?
統括拠点となるとファイナンス・マーケティング・オペレーションなどなど各国を取りまとめて管理して日本にレポートする機能になるので、周辺各国よりかはシニアレベルの人たちが多い感じ。
またシンガポールになると一部金融機関を除くとだいたい1名〜200名くらいの会社が殆どだと思う。
日本への日本語でのレポートになるので主要ポジションは基本的に日本人、且つそのポジションは日本本社で採用され駐在員として出向して来た人が多い傾向。
日本本社とのやり取りを全て英語にして現地の優秀な人をとか、現地の優秀な日本人をとか、多分そこまでローカライズされるのはまだまだ時間がかかると思う。
その日本人のポジション配下にASEAN域+インド・中国・韓国・日本あたりの人たちが属するので、だいたい10カ国ぐらい。特別な機能が必要でない限りはあまり欧米からの人はいない感じ。
10カ国が多様かと言うと”ん〜何とも”だけど、統括拠点配下の現地法人よりかはまだ多様だと思う。

3)その中での現地日本人の機能は?
日本人を採用するという事は日本語を話せる人、となると日本の顧客や日本本社とのやり取りの一部を担当して日本人の上司にレポートするロールになるので、シンガポールにいても自然と商習慣は日本人らしくなります。
となると、、、という所で細かいところは4)に回したいと思います。
でもビジネスレベルの日本人の日本語が必要な限りは日本人のポジションは残るけれど、先ほどの様に上のポジションが駐在員で詰まっているのと、また特別な理由がない場合は日本語が話せてもっと安く採用できる外国人へと移行していっているので、徐々にポジションは減っていっていくはず。

4)どの辺に違和感を感じる?
理念・ビジョン・戦略:日本の社長・シンガポールの現地法人社長から明確なものを見せる会社はあんまりないんじゃないかなと思う。この地域をいつまでにどうしていきたいか?その中でシンガポールはいつまでにどうしていきたいか?そのために今年はどうするのか?この辺は総じて不明瞭。日本から落ちてきた予算に基づいた売上・利益の右肩上がりな理想曲線を見せられてあとは現場でなんとかしてな会社は多いと思う。

キャリア:2)・3)の通り。なかなか日本人上司のポジションには重石がある以上は行けないし時間がかかるだろうし、寧ろそんな時間があったら転職して同様のポジションのある会社に行った方がずっとキャリアアップできると思う。逆に転職せずとも日本の会社の中でキャリアパスが見えている人っているのかな。長〜く勤めてキャリアアップしようとしている人以外は結構怪しい気がする。

ワークスタイル:3)の通り日本の商習慣に近いので、もしかしたら朝早く日本時間に合わせる必要があるかもしれないし、遅くまで残業しなければならないかもしれないです。現地の人たちがみんなぞろぞろ帰っていく中、日本人であるが故のロールで遅くなると言うか。契約の時点でロールがちゃんと書いてあって対価があればいいものの、”上司の代わりの通訳”とか”夜8時からの日本との打合せ”とか無駄な事までやらなければならないケースが出てくるので、総じて現地の人よりバタバタしやすいかと思う。

給与:入社時のパッケージで決まっているものの物価の割には総じて安いです。勿論現地の周辺各国からの外国人と比較して日本語スピーカーである等のスキル分給与は高いですが。でも残業代が基本ない環境の中で日本の商習慣をフォローするが故に結構無駄も含めて残業が発生する傾向もあるかと思います。なんというかこの辺は日本の会社に足元見られてる感じがします。

評価:採用時若しくは始めのガイダンスできっちり決まってればいいんですが、決まってないし日本人社長・上司の裁量で主観評価で決まっている所が多い気がします。残念ながら(笑)どうしても会社の規模が小規模でそこまでオペレーション・基準ができていないとは言えど、せめて明確なKPIのあるセールスくらいは明確にしなきゃいけないんじゃないかと。。。

コミュニケーション:日本人だけの日本語コミュニケーションが発生します。勿論日本とのミーティングなら分かりますが、現地メンバーとのミーティングで急に日本語で会話が始まったり、日本人だけのメールループで話し合ったり、日本人だけでイベントがあったり(+日本のノリで)、、、背景に英語が達者ではないというのはあるけれど、もうちょっと逆の立場を考えた方がいいんじゃないかっていう状況はよく見たし、知人・友人の会社でも見てきました。自分が言うのもあれだけど、総じて日本からの駐在の方の英語力は一部を除いてかなり低いので、それが起因する部分もあるんじゃないかと思います。それもあって無駄な仕事が増える事も。

人種:よく駐在⇄現地採用みたいな考え方とかお互い批判している様な場面を見た事があるけど、相互理解すれば良い限りだと感じます。そもそも人生のゴール設定やプランが違う人種同士なので、自ずと考え方も変わってくるのは当たり前なわけで。自分自身面接の時の最後は必ず面接官に”あなたの直近の会社での目標と最終的な目標は何ですか?”って聞いてみたけど、まともな答えが返ってきたためしがないです(笑)そう感じるくらいお互い違う人種が1つの会社に入り混じるので、お互い良い所は学べばいいし悪い所は反面教師にすればいいし、割り切ってあんまり気にしないのが一番な気がします。

5)まとめ
日本人は日本語を話せるので採用されやすいかもですが、目標タイムラインの設定とある程度この違和感を覚悟してジョインしないとすぐ折れると思います(笑)
なのでステップアップのような練習の位置づけが丁度いいですし、ステップアップの場が無くとももっと良い機会があるのならそっちを選んだ方がベターというのが自分の意見です。
(ステップアップの意味:グローバル企業への就職。あんまり見えない・口にしないけどちゃんとヒエラルキーがあって英・米系などのグローバル企業よりも日系は格下な感じがする)
なんだか日本企業には行かない方がいいみたいになっちゃったけど、でも逆に言うとこれが日本企業の今の課題なのかなとも思います。当たり前っちゃ当たり前な事なんだけど、なかなかそうもいかないよなぁ。。。

げーしー
  • 2013年から始まった人生ログ。
    自分の振り返りを目的として色々とメモしています。

BusinessSingapore

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください