4ヶ月かかった本帰国までのプロセスを振り返る
今日の仙台は晴れ間が差して、でも少し肌寒い空気でちょうどよく気持ちがいい感じ。悶々と1人で考え込むと良くないので、気晴らしに散歩したりランニングしたりもしながら、でも今のうちに振り返る所は振り返ってしまおうと思う。4ヶ月のオファーまでのプロセスは非常に長かったけれども、メモレベルでEvernoteにどんな状況だったか書いていたので、それを元に振り返っていこうと思う。
7月3日:CV(履歴書)の提出
Web上から基本情報の入力とCVの提出。日本の様に人材エージェントを介さない、基本的には各企業の採用ページから直接アプライ。若しくは人材エージェントからTAをアウトソースで採用して、その人に厳しいKPIと合わせてTA業務をさせているのがトレンドのよう。
7月14日:TA(Talent Acquisition)とのスクリーニング面談
大まかな過去の経験、志望動機、ロールについてなど、30分程度の会話。TAはハズレも何度か経験したけど、今回はアプリカントを良く理解しようとしてくれて、かなり当たり。TwitterとGoogleの本社でずっとTAしていた方のよう。直ぐに判断されて次回の面接の調整が入る。Zoomで面談する感じも新鮮というか、初めてZoomを使った。。。
7月15日:HQ Managerとの面接
日本は土曜だけどサンフランシスコは金曜なので、通常通り面接。オーストラリアのアジアHQで働いた後に、サンフランシスコのHQに転籍したそう。ハーバードMBA出身、たぶん同い年くらい?あまり深く突っ込んで来なかったけど、なぜそのキャリアパスでマーケティングに進まないのかやたらと突っ込まれる。ドライに淡々と一問一答をされて、全く感触が分からなかった。
7月24日:アサインメントの提出
前回の面接でどうやらSMBのマーケットの方がフィットすると判断された様で、アサインメントが出される。顧客からメールを貰った時にどのように返信するか、返信メールを作成せよっていう課題。ケースに出てくる企業が全てアメリカの聞いたことのないサンフランシスコの企業ばかりだったので、0ベースで調べなきゃならず。。。でも難題ではないので、普通に提出してパス。
8月10日:APAC Manager、HQ Manager、Business Growthとのクロノロジカル面接
履歴書の1行1行に対して質問を行う90分の監獄面接。APAC ManagerはSalesForceで実績出してきた方だったよう。オージー訛りが非常に強く、質問レベルなのにかなり英語に苦戦した。日本のBusiness Growthの方に3回くらい日本語訳して貰ってしまった。ここでもなぜマーケティングに進まないのか、今の会社でロールをダウングレードしたのか(組織もかなり序列があるんだとここで理解)、など質問は繰り返された。正直落ちたと思った。
8月30日:HQ Vice President、APAC Manager、HQ Managerとの最終面接
予め貰ったパワポのフレームに対して、自分でスライドを編集して60分質疑応答込みのプレゼン。都合がなかなかつかず朝6時からの面接。Vice PresidentもSales Force出身、、、ってみんなソフトウェア出身ばかり。。。内容も含めてプレゼンは自信があったし、最後のフィードバックでVice Presidentから”今まで対応した面接で一番良かった”とリップサービス貰ったので、問題なしだった。
9月12日:Business Growthと1回、Customer Successと1回面接
最終面接終わったけど、日本の立ち上げメンバーとも会話して欲しいと言われて、同日に2面接がセット。30分ずつ考え方や方針について共有されつつ、色々と一問一答。立ち上げを経験しているメンバーだし、”自分で何とかする”スタンス、ワークライフバランス、などなど聞いたけども、炎のようなパッションとかではなく、淡々と立ち上げる人たち、そんな印象が強かった。
9月15日:TAと面談
現状どうとかこれからどうとか、色々グダグダな面談。どこでどうなったのかが分からないけど、もう少し日本のマーケットに即してプレゼンできないかと聞かれる。あとは他のロールはできないかとか。特にSMBの立ち上げじゃなく、Customer Successや大企業マーケット立ち上げなど。今までの面接なんだったんだよ、どこを評価していたんだよとTAに結構強く主張してしまった。先輩の結婚式でバリ島にいるってのに、深夜2時に電話面談。。。
9月28日:TAとの面談
現状どうとかこれからどうとか、また色々グダグダな面談。プレゼンのお題が出されて、他の面接状況とか、志望具合とか、SMB向けの立ち上げで本当に良いかとか、色々聞かれる。さっさとやるから早くスケジュールセットよろしくと伝えて、速攻資料準備に着手した気がする。これもシンガポールの家で深夜2時くらいに電話面談だった、いつも眠いって時に。。。
10月3日:Business GrowthとSolution Engineerと再度最終面接
予め貰った課題に対してパワポ60分質疑応答込みでプレゼン。8月の最終面接以上にこのグダグダなプロセスに怒りがたまっていたので、怒りをプレゼンに。しかもプロセスで初めて日本語の面接だったので、かなり楽だった。日本語で面接できる素晴らしさといったらもう。。。最後のフィードバックで”この短い期間でこの内容は凄い”とリップサービス貰って、”怒り心頭だったので当たり前です”と答えたかったけど、さすがにそれは言えなかった。
10月19日:リファレンス
TAからオファーに向けて準備するからリファレンス選定よろしく、との連絡。過去のマネージャー含め3名に対してのリファレンス。こういう事があるから、同僚とは働いている時も辞めた後も良い関係が必要なんだなと、改めて感じる。前職でも前々職でも、役職違わず誰だろうと納得いかない事にはケンカ(主張?)してきたので。。。マネージメントからすると本当に使いづらい人間だったろうなーと思うけど、1人の元同僚から”次の上司になる人にアドバイスは?な質問があったから、上司の言動をよく見ているし、そこでリスペクトできるか判断している、って正直に書いちゃった”とメッセージ。逆に昔の同僚が自分をよく見ていて驚いた。
10月21日:オファー提示
諸々の金額やベネフィットについて提示と交渉。シンガポールにいると所得税が月給1月分いかないくらいで超安かったけども、一気に税金が上がって手元にあまり残らないのを懸念していた、がそれが起こってしまう。年収(OTE)は上がるけど、年金・保険・所得税・住民税などで引かれると今より下がる、、、止むを得ないか。家族向けの保険もあったり、ストックオプションがあったり、総じて良い条件だし、あとはボーナスの天井がないので自分がどれだけパフォームできるかかなと思う。
10月25日:サイン
書類がたくさん届く。でも基本は電子署名なので、一通り読んでカチカチとPC上でサイン。ここでもDocuSignが使われていて、Zoomもそうだけど、世の中ソフトウェアで回ってるなーと感じた。ここから書類だらけの日々。。。
今回のプロセスを通じて、色々と考える事があった。というより全く自分でも気づかなくて、家族にちらっと話した時に気づいたんだけども。とにかく1)結果に執着する、2)心配性な性格なので、これから体がもたなくなってくるよ、壊れてしまうよ、という話。
今回は2017年のユニコーン企業からピックアップしてアプライ先を探してみたけど、どこか絶対に譲れない点(クロスボーダー、新しい経験、英語、スタートアップ、家族を考慮した給与やベネフィットなどなど)は絶対に譲れないので、1つも妥協点を作る事なく完璧に前進しなきゃいけないプレッシャー、でもどこかに自信がなくていつも過去の失敗など悔しかった思いが蘇ったり、妥協しなきゃいけない状況になってしまったらどうしようという心配、これらがミックスして確かに8月くらいからは全然眠れなかったはず。眠れてるんだけど、サンフランシスコから連絡が来るんじゃないかと心配して、深夜は1時間毎に目が覚めてメールチェックする、そんな日々がずっと続いた。なので、どこかで結果への執着を妥協するのか、もしくは心配が軽減されるような環境をつくるのか、これからどうやってサイクルを改めてつくっていくべきなのか、考えていかなきゃなと思う。憂鬱くらいや鬼プレッシャーくらいが丁度良いのかなと思ったけど、どうも世の中そうではないようだ。