組織をつくっていく上での色んな振り返り②
写真は今月出張で行ってきたケルンにてライン川をパシャリと撮った写真。カラッと快晴で、気温も丁度良くて、美味しいラーメン屋もあって、めちゃくちゃ過ごしやすいケルン出張だった。
この前、某社のPeople&Cultureの友人と長いこと採用からリテンションまで日本酒飲みながら話す機会があって、そうそう・あるある・だよねーが色々あった機会があったので。また振り返りながらメモ。
○USテックの採用凍結
しているみたいで…昨年から徐々に見えてきていた?テック界隈への過剰な評価から徐々に現実的な評価にもなってきていて、そこに更にウクライナ情勢(不確実な世界)、金利上昇、インフレ…にて採用を凍結してきていると聞いた。凍結すると(Exceptionalな対応以外は)グローバルで採用が止まるので、外部からの採用ができなくなるし、元々外部からの採用をベースに組織内のプロモーションを考えていた組織は外部から採用できないので皆プロモーションができない状態になってある意味滞留が起きてしまうし、大変な状況かと思う。大手はこの辺りは慣れているので、Hiring teamは採用者を温める(Nurturingする)行為が中心になると思うけど、それでもロスする機会は多くなるだろうし、自分のターゲット層とは異なるのはさておき、少し業界においても大手を中心に流動性が低くなっている今なんじゃないかと思う。
○リファラルの素晴らしさ
そんな中ながらも、色んな人と会話する機会もあって改めて感じるのは、リファラルの素晴らしさ。親友の結婚式に行くと、二次会以降に少し会話するだけで親友の旧友ともすぐ仲良くなる感覚に近く、親友の親友はもちろん親友、な状態。これも同様にリファラルにおいて素晴らしく、1)共通価値観がつくりやすい、2)共通の人間の評価(特に心構えやキャリア思考)に一定の保証?がある、というのがオーガニックとの大きく異なる所だと思う。特に初期のフェーズはネガティブな事が起こった際に限られた人数の中でのインパクトが大きいため、リファラルを介してちゃんとみんなでチームで心で繋がるのは大事、本当に大事。ただリファラルを目的化する事で、誰でもリファラルで巻き込んでいったり、リファラルフィー欲しさに帆走したり、謎のカジュアルチャットが行われたり… チームとしてそれは避けていきたい。もっとお互いミッションのために覚悟をもって心で繋がった上で、一緒に働きたいので。
○アンラーニング => 素直さ
前回もアンラーニングについて触れたけど、105%の達成+アンラーンできる人、200%のトップガン達成+アンラーンできない人、あくまでこれは例えだけど、採用するなら前者を採用する、という話。アンラーニングできる人は、素直で、実直で、成長意欲があるので、ちゃんと周りに耳を傾けながら目標に向かって前進できるので、伸び代しかない人たちとなる。特にキャリアが10年、15年と年と長くなっていくにつれて、ついつい”前職では…”とか、”今までのキャリアで…”とか、過去の経験をベースに評価したり意思決定をしてしまいがちだけど、もっぺんスタートラインに戻って考えたり、意見を受け入れたり、一番はミックスさせてより良いものをつくっていったり、これがなかなか人間難しい。傾向としては、できている人は試行錯誤をしていて、色んなたくさん失敗をして、たくさん反省をして、たくさん改善をするという超シンプルにサイクルを回しているし、素直にそういった失敗を共有してくれる傾向がある(で、そういうのを聞くと、人間味が徐々に滲み出てきて魅力を感じる)。
○自らの器までの採用範囲
これはこの3ヶ月採用をして改めて感じているのは、自分ができる採用範囲はあくまで自らの器の範囲までになるという事。例えばL1-L2マネージャー歴の長い人がIC(Individual Contributor)として入社して自分にレポートするとなると、覚悟がない限りは、少し窮屈な環境で働く事になるかもしれない。それがもし自分がL3マネージャーとして成功していた経験があるとすると、彼らはその窮屈さは解消されるかもしれない(その人のキャリアステップが見えやすくなる or 自分から何かを学ぶ事も多くなる可能性が高い…自分もそれぞれのメンバーから良い所を吸収したいけども…)。何か残念かというとそんな事は全くなく、これはフロント側の組織全体での採用方針でもあるので、他の外資スタートアップがガッチガチにマネージャーラインをはじめ採用で固めていくのとは少し異なり、自らの器でしっかりと支えられる”一緒に成長する人”をまずはICで採用していくLesson&Learnにもなった。ただまだ仮説であるものの成立する前提は、”自分が組織の中で常に一番努力する事”だと思う。
○常にありがたさを感じるマインド
別の日本のスタートアップでCROをしている友人とランチをしていての話。みんな目をキラキラさせて、1つ1つの事に嬉しさを表現するのでありがたいと言っていた。少ない採用バジェットの中でミッション共感で採用しているそう。ここのミッション共感は自分も一緒だったのと、どうしても外資のOTE、RSU、休暇、オフィス環境…何かとこういったベネフィットに慣れてしまっている人達はそれが当たり前になっているので、この嬉しさやありがたみみたいな所は薄れがちなんじゃないかと思う。こういったありがたみを以て仕事したいし(まずは働ける素晴らしさよ!働いてたくさん汗を流して給料を頂ける素晴らしさよ!)、そういう人を採用するためにもミッション共感(自分の言葉だとパッション、あとはアンラーンにも繋がる)はポイントとして大事にしたいなと思う。
こういう所ではなかなか書けることも限られるけど、スタートアップの色んな友人らと会話していて振り返りとなったあれこれの備忘録。友人みんな良い仕事してるな〜。