川治温泉でゆったり→日本の企業と接していて最近感じること
-栃木の川治温泉の露天風呂で色々とぼーっとしながら考えていた事-
会社も年度末を終えて、プランニングも予算もほぼ決まって、今は実行のフェーズだけど、自分たちの接する企業が徐々に変わってきたって話をしようと思う。
幸いにも業績は超急成長、世界で業界をリードしているけども、感覚としては日本でのイノベーターは2014年-2017年前半までに利用開始した顧客、アーリーアダプターは2017年後半から今2019年から利用開始している顧客(あと1年くらいはこのフェーズ?)、その中でも①常に変化し続けている企業、②変化しようとしている企業、この内②の中にも⑴変化の仕方が分からないけど前進しようとする企業と⑵変化の仕方が分からないので迷走している企業、こういう企業と接する機会も多くなってきている。
正直、今までは要件は厳しいながらも本当に優しい顧客ばかりで“一緒に変えていこう!”と共通認識がトップから1社員までどのポジションの人ともとりやすく、非常に仕事がしやすかったと思う。すごいなぁと思ったのが、
・会社のミッション、ビジョン、バリューが明確
・制度・評価方法・プロセスがそれらと密に繋がっている
・それらが社員に浸透している
初めて会って自己紹介して貰うと、あとはオフィスに行ってみると、どんな会社か分かるからおもしろい。正直ここで働いてみたいなーって思った会社もあった(笑)あーでもないこーでもないとたくさん議論して、一緒に喜んで、青春している感じがあった。
今は状況がちょっと変わってきている。
・会社のミッション、ビジョン、バリューがそもそもない、もしくは曖昧
・制度・評価方法・プロセスがバラバラ
・それらが浸透しておらず、みんな向いている方向がバラバラ
その影響もあってか、
・何事も亀スピード
・それぞれのミッションが曖昧
・そうするとオーナーが誰か曖昧になり、ボールの投げ合い、結局何も決まらない
・縦割、組織同士で対立、というかこれは1つの会社なのかというくらい(苦笑)
おーーーい、大丈夫ですかーーー(笑)と叫んでしまうくらい。色んな日本の企業を見てきたけど、これまたオフィスに行ったり自己紹介して貰うと直ぐに分かる。正直色々と骨折りになる。そして、ここで大きな葛藤が起きる。
・今こういった顧客より、もっと優先すべき①や②の⑴の様な顧客は日本にはいる。②の⑵の会社は変な話、社長含め経営陣と会話をして変化に対する覚悟がないなら、時間が勿体ないのでそっとしておく。
・こういった②の⑵の顧客もどんどん変化をもたらせるよう時間をかけてでもこちらから働きかける。そこまでしないとこの後の日本マーケットでのキャズムは超えられないかもしれない。
どこまで自分たちから価値提供をしていくのか、悩む所。前者の考えはまだ小さな組織ではまだまだ必要。②の⑵の顧客はチェンジマネージメント、ワークショップ、コンサルティング、インテグレーションなどサービスで大きく推進できると思う。もしかすると今度は日本のシステムインテグレーター(SIer)らが自分たちの利益を守るために、排除をするアクションをする可能性もあるけどそんな事言ってられない(今までその顧客を長年変えられなかったにも関わらず)。シンガポールから帰国して感じるのは、自分たちが日本のITを牽引している自負があるあるものの(あるよね?)、ハッキリ言って3−4年遅れている。遅れているから顧客も3年〜10年以上遅れ、顧客の競争力をITで支えられない。とはいえ、彼らに責任を負わせたり、彼らの推奨に対して従順になり自分達で考える事ができない企業側も企業側で、そういう組織と文化になってしまっている事への理解と今の時代ITなしでは競争に生き残れない事への理解が経営陣にないと、たぶん潰れるだけだと思う。”iPhone使ってエクセルを見て売上チェックしてるんです”って社長からドヤ顔で言われても…(苦笑)今年1年は②の⑵な会社と対峙する事が多くなるだろうけど、共感し合えた企業には積極的に時間を投資して、後者のようにそこが難しい企業は関係をつくって価値だけ伝えて今年はそっとして、共感し合えた企業の変化ぶりを見ながら来年以降に共感し合えるようになったらなって思う。
この辺の考え方はUSもそうだけど、日本より若干スピードは遅いもののEMEAがそれぞれの国で苦戦している気がする。早速来週からみんなと会えるので、この辺の考えというか感覚は共有してみたいなーって思う。さて、JALカレー食って、サンディエゴに向かって出発だ!