GTMの体系化 – その5 組織の骨子を決める

写真はケルンの街中にいたビール運びのお兄さん。何もかもが???で、とりあえず撮影しておこう!という事でパシャリ撮影した記憶がある。

・あくまでも今は雑記なため、頭で描いたものをザザザっと記載
・自分の経験はフリーミアムなPLGからSLGへの成長が主な経験のため、Pure B2Bとは差異がある可能性あり
・日本のSaaS GTMに初めて触れる人達向けを想定(特に外資系での日本参入)
・(無いとは思いますが…)無断での転載、複製、改変等は禁止です

・Quota Capacityの定義

FinanceやStrategy&Opsまで関わるが故に日本だけでは微調整までが普通であり、グローバルで設定していくトピックではあるが、ゴール設定と組織づくりの大事なピースのため言及していく。Quota capacityとは、Sales 1人あたりの目標数値を指す。よって、Large enterpriseからSMBまででそれぞれの数字に差があるのが通常である。

1)Ramp-up時のQuota Capacity
入社して直ぐにQuotaをつけるのはフェアではないため入社してから何ヶ月目からQuotaをつけていくか、いつからがReadyな状況とするか、係数をかけながら設計していく。

2)ReadyになってからのQuota Capacity
Ramp-upを終えてXXヶ月後からのQuota Capacityを指す。Enterprise製品だとだいたい1M USD ACV前後が通常なんじゃないかと思う(参考になりデータを探す)

3)それ以外のQuota Capacity
出産を機に一度長期休暇に入ったSalesに対しての復帰後のQuota Capacity, Promotionで新しくSalesになったSalesのQuota Capacity, 病気にかかり短・中期間休まなければならなくなった際のQuota Capacity, 細かくなると色々なケースが出てくるが、設計において柔軟性があるとよりフェア且つ納得あるQuota Capacityが設計できる事となる。

・データの整理:Reverse Engineering

既出の内容でもあるが、ここでのReverse engineeringは、それぞれの数字をキャリーするために、どれくらいのリソースが必要かの話となる。例えば、XXXリードをつくるためにはYYYの商談/リードが必要になるため、ZZZの人のリソースと予算(後で記載)が必要になる、という形である。こちらはどちらかと言うとOne-many Marketing drivenで如何に売上をつくっていくかになるが、Enterprise SaaSになるとABM(Account based marketing) drivenで大企業一対一で攻めていく事も必要となる。そのため、(Bridge to the targetをどう構造しているかにもよるが)ABM driven で行う際にはOne-manyとは切り離して、別の計算でリソースを必要とするか計算していく必要がある。
*リバースエンジのフレームワークの例をつくる

・Head Countプランニング:セールス

既出のグローバルのトップラインゴールから日本に割り当てられたゴールがあり、そこから更に日本のセグメント毎にゴールを定める。例えば、SMB/MM/ENT/LENTでのアロケーションゴールはどれくらいで設定するのか、それをQuota capacityで割ってみるとどれくらいの人数が必要になるのか?となる。更にOver-assignmentと呼ばれるゴールバッファはチームでどれくらい保持するのか(標準は大体10%前後)、そのOver-assignmentはどこまで活用されるのか(例:上記の病気にかかり短・中期間休まなければならなくなった際のメンバー分はOver-assignmentでカバーされるのか)?、などを考慮しながらSales一人一人から日本としてのゴール設定まで設計していく事となる。

・Head Countプランニング:クロスファンクショナル

*もっとDetailまで書いていった方が需要あるかも?

ここまで出てくると、必要なMktg(特に最初はField Marketingを中心として)、SDR/BDRまでのHead countは見えてくると思う。更に初期のフェーズで必要になってくるのは、ソリューションエンジニアリング、カスタマーサクセス、サポートあたりがよくあるケースなため、少し言及したい。

・組織、役割、レポートラインの設定

大きく2つのパターンに分かれる。
1)JapanでCross functionalまで全てレポートを統一し、そこからGlobalへレポート。
日本チームでの足並みは揃えやすくなり、日本での優先順位も連携しながらつけやすくなり、物事をどんどん着実に進めやすくなる一方で、初期のフェーズでGlobalで素早く情報連携していく必要がある中で細かい所まで情報が連携・共有されなかったり、それに伴ってGlobalで何が行われているかよく分からなくなる(リージョンとしてサイロとなる)ケースもある。

2)JapanでSalesだけのレポートを統一し、Cross-functionalはそれぞれのGlobalへレポート。
1)と反して機動性が確保され、素早くGlobalと連携しながら物事を進められる一方で、意思決定がGlobal側になるが故に、日本チームの意思決定と合わない意思決定が行われる事もゼロではない。日本チームで横連携しながらGlobalと縦連携できる場合は、スムーズに物事が進む。

Global側からの期待値、組織構造、コスト構造、チームの経験レベル、等々色んなアングルによって変わってくるが、2)のケースが多く、徐々にグロースかつローカリゼーションしていく中で徐々に1)になっていくかと思う。

(約2,200字)

げーしー
  • 2013年から始まった人生ログ。
    自分の振り返りを目的として色々とメモしています。

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